昭和6年(1931年)、国鉄逗子駅と葉山御用邸を直接的に繋ぐ行幸道路が開通しました。昭和天皇が利用された行幸道路は、現在、三浦半島と湘南を繋ぐ国道134線 (R134) の一区間となっています。行幸道路のほぼ中間点に、風早橋交差点があります。その交差点の片隅で、風早茶房は活動しています。
標高118mの山頂からは江の島、富士山、相模湾を一望にできる仙元山の山麓と、森戸川に挟まれた一帯が風早橋地区となります。二子山山系を源流とする森戸川は、森戸神社脇で海に注ぎ込みます。風早橋地区で、森戸川の流れはL字型に曲がります。この曲がり角から海から遡上してくる川風が吹き込むので、風早橋の日中は真夏でも過ごしやすい日が多くなります。
行幸道路が開通する前の風早橋は、桃源郷のようだったと伝えられています。昭和元年(1925年)、風早茶房の舞台となる木造建築物は、別荘建築の棟梁を生業としていた矢嶋儀助の自宅用として、西方院という廃寺の跡地に建てられました。
平成29年(2017年)、風早茶房のデザインコンセプトのもと、昭和初期の木造建築物の古き良きオリジナルを残しながらもお客様に快適に活用していただくためのリノベーションを施しました。風早茶房の誕生です。R134の片隅にある木の温もり漂う空間へ、風に吹かれにご来訪ください。お待ちしております!
風早茶房はCafé & Pubであるとともに地域の「互助」と「生業」の場としても整備中です。例えば、高齢、認知症の方でも「互助」の力により「生業」ができる場としてです。